日曜の夜にピアノ

レンタルルームを借りるのはたいてい土曜日の朝とか日中とか日曜日の朝とかなのですが、なんとなく日曜日の19時~22時で借りてみました。

しかし今日の昼過ぎ頃から、日曜日特有の寂しさのようなものが押し寄せてきて、急に家を出るのが億劫になり、

家にいたい…行きたくない…行くのやめようかな…たかだか数千円失うだけだし…

とかなり行かない方向に傾いていたのですが、最終的に

まぁ、行くか…

と重い腰をあげて行くことにしました。

今日のレンタルルームはかなり古くて小さい雑居ビルに入っていて、日曜日の19時なんて人もおらず、廊下の電気も消えていました。ただ自動販売機のウィーーーンという稼働音だけが静かな廊下に響いていました。

そこでまた寂しさが襲ってきて、3時間予約してあるけど、適当な時間で帰ろう…と思っていました。

レンタルルームに着いて、スマホで撮影のセッティングをして、とりあえずハノンから順に弾いていきました。

3時間あるので、ハノンは1~20番とスケールの途中までと結構ガッツリやりました。

そしてメインのベートーベンソナタ10番。暗譜で弾いてみたり、楽譜を見ながらレッスンで言われたことを意識しながら弾いたり、テンポを速めにして弾いたりしていました。あと、一方の壁が鏡になっていたので、演奏中の姿勢をチェックできた。

そして練習のキリがついて、あーどうしようかな。目的の練習はできたし帰ろうかな。と思いながらチョコボの曲とか、ジュラシックパークのテーマとかを適当に弾きながら休憩をしていると、隣の部屋から千本桜のピアノが聞こえてきました。

時刻はもう21時ぐらいだというのに、私以外にもこのレンタルルームで練習している人がいる…。壁を隔てた隣の部屋でピアノを弾いている人がいる…。

人間の存在を近くに感じて、急に元気がわいてきました。こんな時間まで頑張っている人がいるのだから私ももうちょっとやろう…と思いました。

千本桜に呼応するように、練習を再開。前に弾いたモーツァルトのソナタたちを思い出し弾きしたり、ベートーベン悲愴の第3楽章を雰囲気で弾いたりしていました。

21時45分ぐらいになり、そろそろ帰ろう…とレンタルルームを出ると、男物(というか少年もの)の靴が2足あるのを見つけました。たぶん兄弟か何かで、連弾の練習をしているのかな…となんとなく想像してみました。私が出るときにはエリーゼのためにが聞こえていました。

駅までの道のりを歩きながら、今もあの隣の部屋で兄弟(勝手に兄弟と決めつけ)が練習を頑張っているんだなと思うと、爽やかな気分になり、来てよかったと思いました。家で憂鬱な気分に浸りながらダラダラと過ごさなくてよかった…。

そして帰宅してコンビニのスープを食べつつこの記事を書いて、また明日から頑張ろう…と思うすずかさんなのでありました。

(でも少年が2人でこの時間に出歩くのはいいのか?いや少年かどうかわからんけども…成人男性の靴ではなさそうだったが…いやでも成人男性でも履くのかな…?うーん…まぁ私の妄想の中では少年ということにしておこう)

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