すずか「次の方、どうぞ」
(ガチャ)
ペダル「失礼します」
すずか「おかけください」
ペダル「よろしくお願いします」
すずか「前職は何をされていたのですか?」
ペダル「あ、はい、前職はエレクトーンでした」
すずか「なるほど。今回、ピアノに転職しようと思った理由は?」
ペダル「あ、はい、エレクトーンでは端の方に配属されていたので、あまり曲の中で使われる機会がなかったといいますか…飼い殺し、ではないですけど。このままここにいても自分の成長にならないなって思って。なので、もっと活躍の場を増やしてスキルアップできる職場に行きたいと思い、転職を決意しました」
すずか「なるほど。ただねぇ、ウチも今あまりペダルに依存するのはやめようっていう方針でやっててね。例えば入社したはいいけど、鍵盤とか譜面台とかに配属になるかもしれないよ?それでもピアノを希望する?」
ペダル「あ、はい、えーと…もちろん、鍵盤や譜面台に配属になっても精一杯がんばります。ただ、やはりピアノにおいてペダルというものは、多かれ少なかれ避けては通れないものだと考えておりまして…」
すずか「ほう?というと?」
ペダル「時代の流れ的なこともありますし…いずれペダルは必要になるんじゃないかなって」
すずか「ウチは別に流行に乗ったりするつもりはないけどね」
ペダル「あ、いえ、周りがどうこうということではなくて…やはり、ピアノ曲にはペダルが必要なものが多いですから、御社が何かのきっかけでペダルを必要とする可能性も高いと考えておりまして」
すずか「ふむ」
ペダル「その暁には、エレクトーン経験のある私の力が発揮できるのではないかと考えております。もちろん、ペダルが必要となるまでは、鍵盤や譜面台で経験を積んでいこうと思います」
すずか「ふーむ…。わかりました。面接は以上です」
ペダル「ありがとうございました」
悩み…。
※エレクトーンのことは何も知らないので端の方が使われないかどうかは知りません。